11月16日 不安が増大した日(前半)
この日、自分の受け持ちの6年生は卒業アルバムの個人写真撮影があった。
みんな本当に可愛くて、大きくなったな…もう卒業するのか…
とても感慨深くその撮影を見守った。
担任の自分の写真も撮影してもらい、この日はそこで早退。
紹介状を持って出産を予定していたK病院へ。
すでに10:30の時点でものすごく込み合っていて、婦人科はもう外来をストップしていた。でも産科なのでセーフ。
夫も病院まで来て、2人で長いこと待合室で待っていた。
ここではエコーは医師ではなく、技師が行うという事で、まずは2階のフロアへ案内された。
エコー室は病棟の奥にあった。
ここは1回目の流産の思い出の場所だった…
なんだかすごく複雑な気持ちがよみがえってきた。
1年と少し前…1回目の妊娠。でも、いくら待っても胎嚢が見えなかった。
でもhcgホルモンはどんどん上昇して、子宮外妊娠も疑われた。
そこでこのK病院にお世話になっていた。
結局、掻把手術を予定していた前日に突然の腹痛(実は陣痛だったのだけど)。
そのままタクシーで病院に向かい、1階の受付前で倒れた。
そしてそこで流産→処置→入院という経験をしていた。妊娠8週目の出来事。
結局前回は1度も赤ちゃんの姿に会うことなく流産してしまった。
それでもそのショックは大きくて、そのあと私達夫婦は色々な感情を乗り越えた。
そこで、ようやく与えられたピコちゃん。
しっかり胎嚢も育ち、心臓も動きはじめた。ピコピコピコ…
それを見た時、私は涙が自然と溢れてきた。
あぁすごい!私の中に私とは違う命が住んでいる。
その小さい姿は、本当に言葉で表せない愛おしさだった。
エコー室では今までのクリニックとは違う鮮明な画像でピコちゃんを見ることができた。足と手をパタパタと動かして、時々指を口に入れているように見えた。
すごい。
12週と4日ですでにもう「赤ちゃん」の姿がしっかり出来上がっていた。
でも、すでにこの時、
もしかしたら、ピコちゃんはすごく苦しんでいたのかも…
「なんだかうまくいかないなぁ」って悩んでいたのかな?
それが次の医師の診断で明らかとなった。